| 1月に米国サンディエゴにて開催された国際協議会で、田中作次RI会長エレクトが2012−13年度RIテーマを発表しました。それは「Peace Through Service(奉仕を通じて平和を)」です。
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(記事:Megan Ferringer、Arnold R. Grahl 国際ロータリー・ニュース:2012年1月16日) 16日に行われた2012年国際協議会の開会本会議で、田中作次RI会長エレクトが次年度のRIテーマを発表し、「奉仕を通じて平和を」築いていくよう、ロータリーの次期地区ガバナーに呼びかけました。
「平和をどのように定義するにせよ、平和がロータリーにとって究極の、そして実現可能な目標であることをご理解ください。平和は、協定や、政府や、大胆な闘争だけで達成するものではなく、日常の簡単な方法の積み重ねによって成し遂げるものであります」
「平和」が何を意味しているかは、人によって違う、と会長エレクトは語ります。「どの定義が正しいとか、間違っているとかということではなく、自分にとって平和が意味すること、それがまさに平和なのです。どのような意味でこの言葉を使うにしても、ロータリーでそれを実現することができます」
ビジネスで活躍し、埼玉県に在住する田中会長エレクトは、ロータリアンとなったことで世界観が広がった自らの経験について語りました。1975年に八潮ロータリー・クラブに入会後、収入や売上げを増やすことよりも、ほかの人の役に立つことが人生で最も大切だと思うようになったと話します。「どんな些細なことでも、人を助けることがいずれは平和につながることに気づきました」
また、「個人のニーズより、社会のニーズを重視するのは、日本の文化と切り離せない伝統的な価値観」と語る田中会長エレクトは、この価値観が3月の東日本大震災後の復興努力にも見受けられる点に触れました。「これは、日本以外の国々にとっても、良い教訓であると感じております。他者のニーズが、自分自身のニーズよりも大切だと思え、社会全体のための共通の目標に向かって力を合わせることができるようになれば、世界に対する見方、関わり方、価値観など、すべてが変わるようになります。そして何よりも、平和というものに対する考え方が変わります」
田中会長エレクトはまた、RI戦略計画の3つの優先項目への支援、ならびに広島、ベルリン、ホノルルで開催される3回のロータリー平和フォーラムの推進にも協力するよう、ロータリーの次期リーダーに呼びかけました。「ロータリーのビジネスは、利益の追求ではなく、平和の追求です。ですから私たちにとって、報酬はお金を手に入れることではなく、自分の努力によってより良い、より平和な世界が実現するのを見届けることにあります」